大阪府行政書士会会員、日下直樹(くさかなおき)の事務所、日下直樹事務所です。

くさかカルタ

「くさかカルタ」は私が仕事や物事を進めていく上で、教えてもらったこと、
経験したことや役に立つノウハウをコラムにしたものです。
ムダ・ムリ・ムラをはぶき、いかに楽して、人の成長や発展をもたらすかを考えていきます。

仕事の仕方

(1)いそがしい人に頼め

仕事を頼むときは忙しい人に頼みましょう。
忙しい人は、結果を出してくれます。
暇な人は、理由をつけて、いつまでたっても結果がでてきません。
忙しい人は、当てにされて、ますます忙しくなります。

(2)骨惜しみしない人

「骨惜しみしない人」は、どんなことでも面倒がらず、こつこつ努力し片づけてくれます。
ものを頼むと、ほっておいても進みますので安心ですが、いなくなると、とたんに何も進まなくなります。

他の人に任せて、育てる仕組みができないのです。
「骨惜しみする人」は自分が楽をするため、やらないですむことはしない。
人にまかせられることはすべてまかせてしまいます。
誰でも代わりができる、能率の良いシステムができあがります。

(3)嘘でもいいからたたき台

たたき台を無理やりでもいいから作ると、物事が動き出します。
何か始めるとき、ああだこうだと考えるだけでは始まりません。
うそでもいいから、たたき台(企画案)を作る。
それを示すと、はじめて物事が動きはじめます。
たたき台はA41枚、3行でもOKです。作ることが大切です。

頭で考えているだけでは、はっきりしないことが、文書化のプロセスで見えてきます。

説明相手にも人の心理は不思議なものです。
口で言っているのと、紙を見せるのでは全然反応が変わります。
字を読むことが脳を刺激するようです。
紙様(神様)のチカラです。

(4)とりあえず動いてみる

じっと考えていても、なにも進まない時は。

(5)ゲートは開いているか

ゲート(gate)は門、水門、とびらから転じて相手の話を聞く態度をさします。 説明や交渉するときに、相手が聞く気になっているか、その人の頭がその話題について興味や関心を持つことを確認して始めないと、徒労に終わることを言っています。

(6)階段は上から掃除するもの

掃除する場合の順序から転じて、企業で何かことを進める場合にトップを説得してトップダウンで進めることを言います。
変革はまず上から仕掛けようという時に。

(7)ふて寝も仕事のうち

やれるだけやった。どうにもならない時は寝てしまうのも仕事。
休んでいるうちにアイデアが出たり、事態が好転することもあります。

(8)考えることはいつでもできる

24時間考えることはできる。
お風呂でも食事中でも寝ていても考えられるよね、とよく言っていました。

(9)計画におけるグレシャムの法則

日常のルーティン業務は革新的なプランニング業務を押しのけてしまう。
「悪貨は良貨を駆逐する」グレシャムの法則
「日常反復的な仕事は革新的な仕事を駆逐する」という命題です。
納期がはっきりしている短期的な仕事と、納期のない革新的な仕事を同時に担当しているときにどちらが優先されてしまうか。
革新的な仕事は他の部署の革新をも必要とすることが多い。企業が変われない最大の理由です。
計画のグレシャムの法則から抜け出るには革新的な決定にも納期を定める。
革新することを任務とする部署を設ける。
経営学者HAサイモン、HGマーチ「オーガニゼーション」のなかで命名

人に関すること

(1)一人だけに教えよ

物事を教えるときは、全員にまとめて教えてはいけません。
一人に教え、その人ができるようします。
すると、その人が先生になり、次の人を教えます。
すると一人目の理解具合がわかり、教えることで本人もより深く理解するようになります。
手間をおしんで、全員まとめて教えたがります。
そうすると、いつまでも自分が先生役を続けなくてはなりません。
一人に教えて、その人を先生役にすれば、次々と人が育っていくものです。

(2)いま元を取る

人を雇ったり配属した場合に。教育をして、それから、働いてもらって元を取ろうと考えがちです。
そうではなく、今すぐできる仕事をしてもらい、育成しましょう。
こうすれば、半年間教育して、さあこれからという時に突然やめられたても、あまり腹はたちません。
今すぐできる実務をやりながら指導を受けた方が結果が良いです

(3)進まない時は仕事を取り上げる。

依頼した仕事が、相談やサポートしてあげても、できないときは、仕事を取り上げましょう。
そして、ほかの人に依頼します。本人も仕事を抱え込んで苦しんでいます。
これをオープンに行い、できるできないをはっきりさせましょう。

(4)忙しければ人を貸しましょう

 忙しいから人が欲しいといっている人に。
「私のところの人を貸しましょう」と言うと、皆さん静かになるのが不思議です。
だいたいは仕事を工夫して解決してしまうようです。

(5)人は必要な時に補充する

欠員がでると、それは業務改善のチャンスです。その仕事をなくせないか、減らせないかと改善を行い、 それでも必要な時に人は補充しましょう。たいてい、仕事は補充なしで、まわるようになります。

(6)少数になるから強くなる

人は少数になると強くなります。
大きな組織で人数が多いと、大した仕事も任されず、責任もはっきりしません。
少数になると、担当する範囲と責任がひろがり、まわりの期待度もあがります。
一人の結果がはっきりわかります。その中で強くなっていきます。
また、少ない組織では一人一人が大切にされます。

(7)這ってでも出てから帰れ

二日酔いの新人によく言っていました。

(8)口より結果

いろいろ言う人はたくさんいます。結果はどうでしょうか。
本当に、口のうまい人には感心します。

(9)雑談が道をひらく

気楽に、話せる環境が大切です。
そういう職場では、会議など開かなくても、その場で多くのことは解決します。

(10)結果なければただのムダ

いくら説明やプロセスがすばらしくとも。

(11)負けた軍隊は良く学ぶ

売上が下がったとき、会社の各部門は失敗した理由を真剣に考えて、次に活かします。

(12)社員の仕事は改善

指示されたことを、そのとおりこなすだけでは心配です。

お金について

(1) 経費は活用せよ

経費は使って成果をだすためのものです。
現状の仕事のやり方を変えたくない理由で、経費節減をいう人がいます。
経費は使い方を頭を絞って考えて、成果を出すためのものです。
当然コスト効率は重視されます。
経費は節約するのではなく、活用するものです。

(2)給料はどこからでているか

お客さんのためにと思って動いていると、いつのまにか自分の立場を忘れて相手側の代弁人になった人に。営業でこういう人がいました。
あなたはどこの人ですか、給料はどこからでているかわかっていますか?

個人の知的生産性を向上するには

(1)優先的に雑用を処理する時間をスケジュール化する

雑用や電話による仕事のペースを乱されないようにして、生産性を向上する。
・1日の始まりの30分を確保する。
・業務を中断させられる電話は、かかってきそうな所へ、こちらから電話をかけてしまう。上司からの呼び出し、同僚との相談も同じ。
必要があればアポイントも取ってしまう。 

(2)仕事の受け方、渡し方

依頼されたら、自分で考えて確認をしましょう。
相手は依頼しながら、良く考えていないことがよくあります。
確認したら、しなくてくなる仕事もでてきます。

「電話1本1億円」 電話の価値を忘れかけたときに

お客様から電話が1本いただくには、カタログを作り、雑誌広告を出し、営業がお客様を訪問。 展示会を開き、ホームページを作り、そういう努力の蓄積で始めて電話をいただけるものだ。
ベンチャーが会社名を知ってもらう、商品を知ってもらうためにかけたお金と時間と知恵を考えれば、 お客様からの電話1本もらうのに、1億円かかっている。そんな電話を、心からお待ちして、受け答えしているか。
事務所で1日中待っていても、電話がまったく鳴らないところからスタートした、ある会長さんの言葉です。